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永住権

長期間アメリカを離れるケースについては、1年に1回アメリカに入国すれば大丈夫というような話をよく聞くが、それは大間違いです。 移民局が問題とするのは、その人がアメリカに居住しているかどうかということであるから、頻繁にアメリカに来ていても、数週間の滞在ですぐに日本に帰ってしまえば、日本に居住していると見なされてしまう。永住権取り消しとなる不在期間については、明確な数字では規定されていない。

永住権の申請
それでは永住権の申請だが、日本人が永住権を申請する場合、次の4つの方法が一般的だ。

  1. 家族関係を通して申請する
  2. 仕事を通して申請する
  3. 抽選永住権に応募する
  4. 投資を通して申請する

取得までの期間は、申請する州によって違います。

最も短期間で取得できるケースは、家族関係を通しての申請です。特に市民権を有する人がスポンサーになった場合、申請手続きの処理だけなので早く済みます。 逆に最も時間がかかるのは、仕事を通しての申請です。 企業スポンサーが必要な上に、待ち時間も長く、申請手続きも、証明しなければいけない事柄が多く、複雑になります。

問題なのは、申請している間の滞在ビザです。申請に長い時間を要するだけに、たとえ申請時に有効なビザを持っていても、永住権が発給されるまでに失効してしまう可能性があります。特に最近では、移民法が厳しくなったため、一度不法滞在をすると、アメリカでの永住権取得が大変困難になります。そのため、申請期間中をしっかりとカバーできるビザをしっかりと確保する必要があります。

永住権の申請は大変複雑になるので、申請期間中のビザを含めて、信頼できる弁護士としっかり話し合う必要があります。

申請から取得まで
永住権の申請から取得までには、まずレイバー・サーティフィケーションを申請し、それから各地域の移民局へ申請する。そして最後に、永住者として登録するという3つのステップがあります。

永住権を取得する方法でもっとも早く、確実なのが家族関係を通しての申請です。仕事を通して申請する時のように、プロフェッショナルな資格も問われないし、アメリカ人の職場を奪うと非難される事もない。申請者が家族であること(結婚の場合は、それが偽装結婚でないこと)を証明すれば、後は書類手続きだけで取得出来ます。

家族スポンサーの範囲は?
永住権保持者と市民権保持者では、家族スポンサーになれる範囲に違いがあります。

アメリカ市民がスポンサーになれる範囲は?

  1. 配偶者
  2. 両親
  3. 子供
  4. 兄弟

スポンサーになるアメリカ市民は、21歳以上でなくてはなりません。 アメリカの場合、両親の国籍が何であれ、アメリカで生まれた子供はアメリカ生まれのアメリカ市民とみなされます。 そのアメリカ生まれの子供が、親のために永住権を申請することも出来ますが、21歳まで待たないといけない。 たとえアメリカ市民の子供の親でも、親には永住資格はないので、普通の外国人同様に何かしらの滞在ビザを申請しなければ、アメリカには合法的に滞在出来ません。

永住権保持者がスポンサーになれる範囲は?

  • 配偶者
  • 未婚の子供

永住権保持者がスポンサーの場合には、アメリカ市民がスポンサーとなるケースと比べて、待ち時間が長くなります。配偶者のために永住権を申請しても、アメリカ市民の場合は数力月で取得できるが、永住権保持者の場合は3-4年かかることもある。

結婚を通して永住権を申請
家族関係を通して永住権を申請する場合、最も多いのが、結婚による申請です。配偶者がアメリカ市民ならば、永住権申請の中では最も早く、かつ確実に取得出来ます。

アメリカ市民との結婚を通して申請する場合、次の3つのケースが考えられます。

  1. 双方がアメリカに住んでいる場合
  2. アメリカで結婚し、アメリカで申請する。
  3. 双方が日本に住んでいる場合
  4. 日本で結婚して、日本の領事館で永住権を申請する。
  5. 日本とアメリカに住んでいる場合
  6. 日本でKビザ(Fiance Visa)を取得し、アメリカに行って結婚してから、永住権を申請する。

例 1
アメリ力で結婚し、アメリカで永住権を申請する場合、結婚する外国人がすでにアメリカに合法的に入国していなければなりません。もし合法的に入国していれば、比較的問題の少ないケースです。申請者が移民局に申請書類を提出すると、移民局から面接の要請がある。面接の時には、 2人がまだ結婚しているか、永住権獲得のための偽装結婚ではないかなどを確認されます。

例 2
(2)の場合は、申請から数力月ぐらいでグリーンカードの発給を受けられます。領事館に申請書類を提出し、アメリカ領事との面接が終われば、渡航ビザが発給されて、渡米が許可される。その場合、アメリカに住む第三者からのアフイデイヴイット・オブ.サポート(Affidavit of Support:アメリ力で生活保護を受けないという証明)が必要となります。

例 3
(3)の場合は、手間がかかります。 2つの国に別れて住んでいる場合、合法的な滞在ビザがなければ、永住権を取得するまでアメリカに入国できずに国際別居になって仕舞います。そのためKビザを申請するのは時間と手間がかかるが、結婚後に一緒に住み、なおかつ永住権を取得することを考えたら安全な方法です。

比較的早いとはいえ、アメリカ市民との結婚を通してのビザ取得でも、数力月の時間が掛かります。その場合、滞在ビザとしてKビザを申請しても、取得まで3~6ヵ月。中には長い時間を待てないという理由で、ビザ免除プログラムを利用しての渡米を考える人もいる。結婚して永住権を申請するなら、日本で待とうが、アメリカで結婚して申請しようが、結果は同じだと安易に考える人は意外と多い。しかし、入国審査官は、結婚を目的にノービザで入国しようとする人はビザフロード(詐欺罪)として扱う。空港で入国拒否、強制送還をされた場合、以降5年間は入国不可能となります。

例えば、結婚指輪から疑われて入国を拒否されるケースが実際に有りました。観光目的で入国して滞在するうちに結婚することになれば、もちろんビザフロードではありません。しかし、そのように見えると、将来の永住権に影響することもあるので注意が必要です。

勤めている会社を通してリーンカードの申請は、もしくは仕事を通しての永住権申請はカテゴリー分けされていて、傑出した才能を持っていたり、高い技能を有する人ほど申請には有利になります。 特に最近では、優れた能力を有する外国人を移民させたいというアメリカ政府の方針もあって、Priority Worker(優先就業者)ならば約1年以内にグリーンカードを取得出来ます。 誰でも申請できるといっても、申請は後述するように、カテゴリーによって天と地ほどの個人差があります。

また、申請は家族関係による申請に比べると、複雑で時間もかかります。移民専門の弁護士を通さないで申請するのは不可能です。
申請者の優先順位
永住権の申請者は、その能力で5つのカテゴリーに分けられる。

  • 傑出した才能を有する外国人それぞれの専門分野でトップの位置を占める外国人に限られる。

第ーカテゴリーの場合
他のカテゴリーで必要になるレイバー・サーティフィケーションが免除される。グリーンカード取得に必要なのは、資格審査と事務処理だけなので、時間的にも家族関係の申請と同じぐらいの早さで取得できる。

具体的に、このカテゴリーに当てはまるケースは次の通りです。

  1. 海外から派遣されている管理職や重役
  2. 大学や研究所に勤務する教授や研究者
  3. 化学、芸術、教育、ビジネス、スポーツなどの分野で卓越した能力を有する者

例えば日系企業の管理職の場合、(1)のケースに該当します。ただし、申請者は過去3年間に1年以上は、その企業のアメリカ以外の国で雇用されていなければなりません。

(2)のケースの場合、大学がスポンサーとなるには、申請者が終身雇用の正式職員でなければならない。また、民間企業がスポンサーの場合は、その企業が同分野の研究に携わる人を3人以上雇用していなければならない。申請者の能力の基準というのは具体的ではないが、その分野をリードするような著作や、国際的な評価を受ける賞など、高いレベルが求められます。

(3)のケースの場合、問題となるのは卓越した能力という基準です。具体的にあらわされていないが、著作や権威のある賞、出演作品などが証明材料となります。これも(2)のケースと同様に、高いレベルが要求されます。このケースの場合、スポンサーなしの申請が可能です。

第2カテゴリー

  1. 修士以上の学位を持つ専門職従事者
  2. 際だった才能を持つ外国人

際だった才能」というのは、その分野で10年以上の経験があったり、権威のある賞を受けたり、特許の保有や専門分野での高度な資格などで証明します。

申請にはレイバー・サーティフィケーションが必要になるため、第ーカテゴリーに比べると時間がかかります。 レイバー・サーティフィケーションに関しては、移民局が国益上有益であると判断したケースについては免除されます。

第3カテゴリー

  1. プロフェッショナル、専門職従事者
  2. 学士以上の学位を持つ専門職従事者
  3. 以上の見習いまたは経験を必要とする熟練労働者
  4. その他の非熟練労働者

(1)のケースはHビザ保持者が、永住権を申請する時に該当する。学士号を持っていて、その学士号を必要とする職種ならばOKです。 また、例外として外国人が就こうとする職種が、人手不足の職種 (例…看護婦や理学療養士など) と労働省が認定していれば、レイバー・サーティフィケーションは必要なくなります。

(2)のケースは訓練、経験、またはその両方の合計が2年以上であれば認められます。職種としては、ソフトウエア・エンジニア、レストラン・マネージャー、企業コンサルタント、教師などです。

(3)のケースは、アメリカで他の適任者を採用できないような職業に従事している外国人。例えば、一般コック、旅行業事務員、工業事務員など。このケースの場合、割り当て数が少ない (1万人) 一方で申請者が多く、待ち時間は最も長くなります。

第4カテゴリー 
宗教関係従事者

第5カテゴリー
投資による移民

永住権を取得する場合、まずレイバー・サーティフィケーションが必要になる。では、なぜレイバー・サーティフィケーションが必要なのだろうか。 レイバー・サーティフィケーションは、アメリカ人労働者を外国人労働者から守るためにあります。つまり、アメリカ人ではできないタイプの仕事をこなす人材として、労働省が認めた人にレイバー・サーティフィケーションは発行されます。スポンサー企業は、その職についての求人広告をメジャーな新聞に出し、その結果、応募してきたアメリカ人では不適当だったという証明を労働省に出さなければなりません。

レイバー・サーティフィケーションとは?
レイバー・サーティフィケーション申請の問題は、処理に時間がかかることです。 申請処理にかかる時間は州によって違うが、早くても1年近く、長ければ3~4年はかかる。失業率が高い州や申請の多い州は、当然ながら長くなる。永住権申請の半分以上の時間は、この労働許可取得に費やされているのだ。それだけに、レイバー・サーティフィケーションを必要としない第1カテゴリーで申請できれば、いかに時間的に節約できるかが、分かっていただけると思います。 広告の文面を考えたり、その広告に応募してきた人をなぜ採用できないかという説明など、実際の作業は弁護士が行います。 しかし、申請者本人が、なぜそのような作業が必要なのかを理解しておくことは大事です。さもなければ、弁護士の作業をチェックできないし、面接の時などに申請内容と発言が食い違うという事も起こり得る訳です。

DV プログラム
DV プログラムは、職業や財産などの条件に関わらず、抽選で永住権を発行するというプログラムだ。抽選に当たりさえずれば、無条件で永住権を発行する。と言っても、誰でも応募できるわけではない。元々、DVプログラムが始まったのは、世界各国から偏りなく移民を受け入れるためで、移民の多い国は対象国から外される。日本は移民の数が少ないため、DVプログラムが行われる際には、対象国とみなされる。

90年の移民法改正以来、年1回のペースで行われているが、定期的なプログラムではない。突然発表されるので、プログラムの情報には目を光らせておく必要がある。

応募資格
応募資格者は、高卒以上の学歴か2年以上の職業経験、または2年以上の職業訓練を受けていること。そして対象国の出身であることだ。注意すべき点は、これまでは不法滞在していた人でも、当選すれば永住権を取得できた。しかし、96年の移民法改正により、不法滞在者に対する罰則が厳しくなったため、不法滞在者の場合は当選しても、永住権の発給を受けるのは難しくなっています。

抽選方法とプロセス
応募はひとり1通が条件。配偶者がいる場合は、それぞれ1通ずつ出せる。抽選方法は、コンピュータに登録された応募者の中から任意に抽出して選ばれる。プログラムの当選通知は、実際の数よりも水増して発送される。もし規定数に達したら、その年のプログラムは終了ということになる。つまり、当選通知を受け取っても、その後の手続きを素早く行わなければ、せっかくのチャンスを逃してしまうことになる。当選後の手続きは、自分でできない作業でもないが、ミスをせずに短時間で作業を終了するためには、移民専門の弁護士に頼んだ方が確実に永住権にたどり着けると考えられます。

当選してから必要なものは、健康診断書、出生証明書、戸籍抄本、警察証明、財務証明など。財務証明は当選者がアメリカ政府の生活保護を受けるような人物でないことを証明するために必要になります。公的文書として有効な英訳も必要になるので、その時間も考慮にいれて作業は迅速に。面接は申請内容を確認するだけ。英語ができないからといって、落とされるようなことはありません。拒否される可能性があるとすれば、犯罪歴や健康診断で問題ありと診断された場合。日本で当選を受け取った場合は、領事館で面接を受けて、その後、4ヵ月以内にアメリカに渡航して、永住権の手続きを行います。

当選者の家族は?
当選者の配偶者と21歳以下の未婚の子供にも永住権は発給されます。夫婦の場合、どちらかが当選すれば、双方に永住権が発給されることになります。その場合、当選者の配偶者や子供が、対称国出身でなかったり、高卒以上の学歴でなくても問題はありません。